アメリカのトランプ大統領と中国の習近平国家主席が、G20大阪サミットに合わせて29日に会談する見通しとなる中、両国の貿易交渉の代表らが電話で会談し、難航する貿易問題のさらなる悪化を防ぐ打開策を探って調整を図ったとみられます。
米中の貿易交渉をめぐって、中国商務省は24日、中国の劉鶴副首相とアメリカのライトハイザー通商代表、そしてムニューシン財務長官が電話で会談したと発表しました。
この中で、両者は貿易問題を協議し、今後も意思の疎通をはかっていくことで同意したとしています。
両国の閣僚級の貿易問題をめぐるやり取りが明らかにされるのは、先月、ワシントンで開かれた会合が不調に終わって以来、初めてです。
トランプ大統領と習近平国家主席は、G20大阪サミットに合わせて、29日におよそ7か月ぶりに会談する見通しで、25日の閣僚級の電話協議では、難航する貿易問題のさらなる悪化を防ぐ打開策を探って調整をはかったとみられます。
ただ、両国の貿易交渉ではアメリカがさらなる追加関税を構えて、知的財産権の保護などで中国側に法改正まで求めているのに対し、中国は法的拘束力のある合意には、依然、難色を示していて、両国の立場の隔たりは大きいままです。
また、中国側にはトランプ政権による通信機器大手「ファーウェイ」に対する締めつけへの反発も根強く、対立の解消は容易ではないとみられ、両国がどこまで歩み寄りをはかれるかは不透明な情勢です。
-- NHK NEWS WEB