去年1年間に成田空港で取り扱った貨物は、成田空港を経由地として別の空港に運ばれる貨物が増えたことから208万トンと東日本大震災の前に近い水準となりました。
東京税関によりますと、去年1年間に成田空港で取り扱った航空貨物は、輸出額は9兆350億円で、台湾向けの半導体製造装置などが伸びたことなどから前の年に比べて1.4%上回りましたが、輸入額は円安や個人消費の低迷などで11兆3092億円と10.3%減少しました。
一方、貨物の総取扱量は前の年を2.3%上回って208万3000トンとなり、東日本震災の影響で一時20万トン近く落ち込んでいた取扱量が震災前に近い水準となりました。
これは、成田空港を経由地として別の空港に運ばれる「トランジット貨物」の量が前の年と比べて11%増えたことによるもので、アジア路線の拡充によってアジアから北米向けの自動車部品などの取扱量が増えたということです。
成田空港会社の夏目誠社長は「空港間競争が増す中、歓迎すべき数字で、さらなる路線拡充により旅客だけでなく貨物のハブ空港としての価値も高めていきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB