米中の貿易をめぐる対立が一段と激しくなる中、アメリカのトランプ大統領は、29日に予定している中国の習近平国家主席との首脳会談で、交渉が不調に終われば、まだ関税をかけていない中国からの輸入品、3000億ドル分にまずは10%の関税を上乗せする可能性があると述べ、圧力をさらに高める姿勢を示しました。
米中の貿易交渉をめぐっては、先月以降、互いの輸入品に関税をかけあう応酬となり、対立が一段と深まっていて、事態の打開を図るため、トランプ大統領と習近平国家主席は、G20大阪サミットに合わせて、29日に首脳会談を開く見通しです。
これを前にトランプ大統領は26日、FOXビジネスネットワークの電話インタビューで、今回の首脳会談について「合意できなければ、追加の関税を課すだろう」と述べ、圧力をさらに高める姿勢を示しました。
そのうえで追加の関税の規模について、まだ関税をかけていない中国からの輸入品、3000億ドル分にまずは10%の関税を上乗せする可能性を示しました。
一方でトランプ大統領は何らかの合意に達して、さらなる追加関税を回避することは可能だとも述べ、中国側の歩み寄りに期待を示しました。
ただ中国側は、通信機器大手「ファーウェイ」へのしめつけに対して強く反発していて、今回の首脳会談で、対立をどこまで和らげることができるか予断を許さない状況です。
-- NHK NEWS WEB