首都圏の私立中学校の入学試験は1日、ピークを迎えました。最近は中学校受験が盛んな首都圏で生徒を獲得しようと、地方の学校が都内に受験会場を設けるなど中学校受験に新しい動きが出てきています。
進学校として知られる東京の開成中学校には、試験開始2時間前の午前7時ごろから次々に受験生が集まり、保護者や塾の関係者の激励を受けながら試験会場に向かっていました。
大手進学塾によりますと、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県で、中学校を受験するのは小学6年生の5人に1人に当たるおよそ6万人に上ります。
最近は、中学校受験が盛んな首都圏の児童を呼び込もうと、北海道や愛媛県、それに宮崎県など地方の私立中学校が都内で入学試験を実施するケースも出てきています。
北海道の私立中学校の中には、首都圏などで入学試験を実施した結果、去年入学した生徒の4人に1人が北海道以外で受験した生徒になりました。
また、1都3県の私立中学校は10年前より15校増えたほか、受験が必要な公立の中高一貫校も10年前より13校増えていて、各学校は生徒の獲得に必死です。
こうした中、男子校や女子校から共学の学校にして受験生を増やそうとする動きもあり、大手進学塾によりますとこの10年で1都3県の22校の私立中学校が共学化に踏み切ったということです。
栄光ゼミナール入試サポート部の山中亨課長は、「共学化することで男子のみ、女子のみと比べて2倍のマーケットになり、学校の生き残りにつながっていく。また地方だけでは集められない生徒を首都圏から呼び込もうという動きも広がっていいる。今後も時代に合わせた中学校受験の変化が起きてくると思う」と話していました。
-- NHK NEWS WEB