G20大阪サミットに伴うテロ対策の一環として、一部の鉄道会社が駅の女性用トイレの個室に設置されているサニタリーボックスを撤去したことについて、ネット上では困惑する声が広がっています。
G20大阪サミットに伴うテロ対策の一環として、関西や首都圏の鉄道会社では、駅構内のごみ箱を撤去したりコインロッカーを閉鎖したりといった対応をとっています。
こうした中、女性用トイレに設置されている使用済みの生理用品などを捨てるためのサニタリーボックスも撤去するところも出ていて、「阪急電鉄」は大阪の梅田駅など一部の駅で女性用トイレのサニタリーボックスを撤去しました。阪急電鉄は「ごみ箱と同様の対応をした」と話しています。また首都圏でも、「西武鉄道」や「都営地下鉄」が一部の駅で撤去しました。
これについてネット上では「なんの予告もなく撤去されていました。事前に貼り紙などしてほしい」「お手洗いに入って急に使えませんとなっても簡単に持ち帰れない。生理のことを知らない人が決めたから代替案がないのだと思う」「東京五輪でも都内からサニタリーボックスが消えるんだろうか」などと困惑する声が相次いでいます。
一方、「JR西日本」や「近鉄」などの複数の鉄道会社では、「普通のごみ箱と同じ扱いはできない」などとして撤去しませんでした。
生理用品の歴史などについての著書がある歴史社会学者の田中ひかるさんは「テロ対策は避けられないが、女性への配慮とのバランスが重要だ。撤去する場合には、代わりに使える袋を用意するなどの対応が必要なのではないか」と話しています。
-- NHK NEWS WEB