アメリカのトランプ大統領は、議会が承認したティラーソン国務長官の宣誓式に出席し、ビジネスの世界で力を発揮してきた手腕に期待感を示すとともに、同盟関係を強化することの重要性を強調しました。
アメリカ議会上院は1日、トランプ大統領が国務長官に指名した大手エネルギー企業、エクソンモービル前CEOのティラーソン氏を賛成多数で承認しました。
ホワイトハウスでは1日夜(日本時間の2日午前)、ティラーソン国務長官の宣誓式が行われ、出席したトランプ大統領は「あなたは外交の世界で、そのたぐいまれな能力と深い見識を発揮することになる」と述べて、巨大企業を経営し、ビジネスの世界で力を発揮してきたティラーソン氏の手腕に期待感を示しました。
そして、「同盟国との関係を強化し、戦略的な利益と国民の安全を高めるため、新たな同盟を構築する重要性も理解しているはずだ」と述べて、日本やイギリスなど同盟国との関係強化に努めるべきだという考えを強調しました。
これに対して、ティラーソン長官は、「アメリカ国民の利益を常に考えて職務にあたる」と決意を述べました。国務省の内部には、7か国の人の入国を一時的に禁止することなどを命じた大統領令に反対する意見も少なくないとされ、アメリカのメディアは、外交官などおよそ1000人の職員が大統領令を批判する意見書を国務省に提出したと伝えていて、ティラーソン長官は、就任早々、その指導力が問われることになりそうです。
-- NHK NEWS WEB