古代エジプトの王、ツタンカーメンの像の1つが、イギリスでオークションにかけられ、日本円で6億円余りで落札されました。ただ、エジプト政府が像が違法に持ち出された疑いがあるとして強く抗議していて、保護の在り方などをめぐって議論となっています。
オークションにかけられたのは、古代エジプトの王、ツタンカーメンの顔が彫り込まれた、高さ28センチ余りの赤茶色の石像です。
オークション会社「クリスティーズ」が先月、イギリスのロンドンで競売にかけると発表したところ、エジプト政府が、石像はエジプト南部のルクソールから違法に持ち出された疑いがあるとして中止を求めました。
しかし、クリスティーズは「この像の存在は以前から広く知られており、展示もされてきた」などとして4日、オークションの実施に踏み切り、石像は結局、日本円にして6億4000万円余りで落札されたということです。落札者について、詳しいことは明らかになっていません。
古代エジプトの文化財をめぐっては、エジプト政府の抗議にもかかわらず、これまでもたびたび、オークションに出品されていて、保護の在り方などをめぐって議論となっています。
-- NHK NEWS WEB