ヨーロッパの信用不安のきっかけにもなったギリシャで7日総選挙の投票が始まり、財政危機を乗り越えるためチプラス首相が進めてきた緊縮策に対する不満が募る中、4年ぶりの政権交代となるか有権者の判断が注目されます。
ギリシャの総選挙は300議席をめぐり、チプラス首相率いる与党「急進左派連合」とミツォタキス党首が率いる中道右派の最大野党「新民主主義党」の争いとなっています。
首都アテネ中心部では7日、小学校に設けられた投票所に朝から有権者が訪れ、票を投じていました。
チプラス首相はギリシャの財政危機のさなかに反緊縮策を掲げて4年前に首相に就任しましたが、EU=ヨーロッパ連合などから金融支援を受ける代わりに増税や年金の削減など財政の厳しい引き締め策に転じたため、強い反発を受けてきました。
金融支援の結果財政再建は進みましたが、失業率はEU加盟国の中でもっとも高く厳しい経済状況は続いています。
今回の選挙で最大野党は減税や投資の拡大を通じて経済を活性化させると訴え、世論調査では与党の支持率を10ポイント近く上回っています。
最大野党に投票したという80代の男性は「ギリシャを売り払いすべてを奪った政権を変えたい」と話していました。
4年ぶりの政権交代となるか、有権者の判断が注目される選挙の投票は日本時間の8日未明に締め切られ即日開票されます。
-- NHK NEWS WEB