日本が、海外との貿易やサービスなどの取引でどれだけ稼いだかを示すことし5月の経常収支は、黒字の額が去年の同じ月と比べて3000億円余り減りました。景気が減速する中国への輸出が減少したことなどが要因です。
財務省の発表によりますと、ことし5月の日本の経常収支は、1兆5948億円の黒字でした。
黒字となるのは、59か月連続ですが、その額は去年の同じ月と比べて3002億円減りました。
これは、海外との貿易でどれだけ稼いだかを示す「貿易収支」が去年の同じ月より3351億円減少し、赤字幅が拡大したことが主な要因です。
景気の減速や米中の貿易摩擦を背景に、中国向けの半導体製造装置や自動車部品の輸出が減少した一方、原油価格の値上がりで原油の輸入額が増加し、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が悪化しました。
このほか、海外との配当や利子のやり取りでの稼ぎを示す「第一次所得収支」は、2兆2574億円の黒字で海外の子会社から受け取る配当金が減少したことから、黒字額が1420億円減りました。
一方、外国人旅行者の増加にともない「旅行収支」の黒字額は、116億円増えて2305億円となり、5月としては過去最高となりました。
-- NHK NEWS WEB