来年1月に行われる台湾の総統選挙に向けて、最大野党の国民党は、8日から、公認候補を決めるための世論調査を始め、政権交代に向けて幅広い支持を集める候補者を擁立できるかどうか注目されています。
台湾では、蔡英文総統の任期満了に伴う総統選挙が、来年1月に行われます。
与党の民進党は、蔡総統を擁立する予定で、8日からは最大野党の国民党が、公認候補を決めるための世論調査を始めます。調査は、5つの調査会社が、台湾の住民1万5000人余りを対象に今月14日にかけて電話で行い、支持が最も高かった人を公認候補に選ぶ予定です。
これまでのところ、5人が名乗りを上げていますが、去年11月の統一地方選挙で国民党を躍進させる立て役者となった、高雄市長の韓国瑜氏と、シャープを傘下に置く企業グループの創業者で、カリスマ経営者として知られる郭台銘氏の2人を軸に争われるものとみられています。
国民党は、去年の統一地方選挙で躍進して以降、勢いが出ていましたが、先月以降、香港で続くデモが、台湾の若者を中心に中国に対する警戒感を刺激し、中国に融和的な国民党の不安材料になっていると指摘されています。
国民党としては、幅広い市民の支持を得られる公認候補を擁立し、政権交代につなげられるかが課題になっていて、候補者選びの行方が注目されています。
-- NHK NEWS WEB