相次ぐ墜落事故で生産体制を縮小しているアメリカの航空機大手ボーイングのことし前半に納入した航空機の数が、去年の同じ時期に比べて37%減ったことが明らかになりました。フランスに拠点があるライバルのエアバスに大きく水をあけられた形で、年間を通しても大幅な減少は避けられない見通しです。
9日のボーイングの発表によりますと、先月までの半年間に航空会社に納入した民間航空機の数は239機で、去年の同じ時期に比べて37%少なくなりました。
これは、最新鋭の737MAX8の墜落がインドネシアとエチオピアで相次ぎ、同型機の運航がストップしたことを受け、主力の737型機の生産を減らしていることが主な要因です。
これに対して、ライバルのヨーロッパのエアバスは389機とボーイングに比べて150機多く、ボーイングは大きく水をあけられた形です。
ボーイングは墜落事故を受けて、問題視されているソフトウェアの改修を進めるなど737MAX8の運航再開を目指していますが、再開のめどは立っていません。
7日には、サウジアラビアの格安航空会社がボーイングとの契約を見直すと発表するなど、年間を通じても大幅な減少は避けられない見通しです。
-- NHK NEWS WEB