先月の米中首脳会談を受けて再開することになった貿易交渉について、アメリカ政府は9日、両国の貿易交渉の代表らが電話による協議を再開したことを明らかにしました。
先月のG20大阪サミットに合わせて行われたアメリカのトランプ大統領と中国の習近平国家主席との首脳会談では、こう着状態にあった貿易交渉を再開することで合意しました。
これを受けてアメリカ政府は9日、ライトハイザー通商代表とムニューシン財務長官が中国の劉鶴副首相らと、電話による協議を再開したことを明らかにしました。
協議の詳しい内容は明らかにしませんでしたが、両国の間の摩擦を解消するために協議を続けていくことを確認したとしています。
先月の首脳会談のあと、アメリカ側は締めつけを続けている中国の通信機器大手のファーウェイに対して、安全保障上の影響がない少量の半導体の販売を認める考えを示している一方、中国側はアメリカの農産品の輸入で譲歩する考えを示すなど、一部で歩み寄りの姿勢を見せています。
ただ、アメリカが中国の輸入品に上乗せしている関税について一部を継続するとしているのに対し、中国側は直ちに撤廃するよう求めるなど、両国の隔たりは埋まっているとは言えず、今後、交渉が解決に向かうか見通せない状況です。
-- NHK NEWS WEB