10日のニューヨーク株式市場は、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が今月、利下げに踏み切るとの見方が強まって値上がりし、ダウ平均株価は、今月3日につけた最高値を一時上回る水準で取り引きが始まっています。
10日のニューヨーク株式市場は、日本時間の午後10時半に取り引きが始まりました。
この日、FRBのパウエル議長は議会下院の公聴会で証言を行い、市場では、利下げについてどのような認識を示すか注目が集まっていましたが、証言に先立って発表された声明を受け、今月の利下げを示唆したと受け止められました。
声明の中でパウエル議長は「貿易摩擦と世界経済への懸念が景気見通しの重しになっている」とした上で、「アメリカ経済の拡大を維持するため、適切な行動をとる」と述べています。
このため、ダウ平均株価は値上がりし今月3日につけた最高値を一時上回る水準で取り引きされているほか、新興市場のナスダック総合指数も最高値をつけています。
市場関係者は、「利下げへの期待は、一時後退していたが、今回の声明で、今月の利下げ決定を、市場はほぼ織り込みつつある」と話しています。
-- NHK NEWS WEB