アメリカの中央銀行にあたるFRBのパウエル議長が今月下旬の会合で、利下げに踏み切る可能性を示唆したことについて、専門家の中には、日銀として対応を考える必要もでてくるのではないかと指摘する人もいます。
SMBC信託銀行の山口真弘投資調査部長は「FRBが実際に利下げで動くというのが見えたので、日銀もお尻に火がついた状況ではないか」と話しています。
特に、FRBの会合に先立って、日銀の金融政策決定会合が開かれるため、対応はより難しくなると指摘し、「日銀として、取れる手段が限られる中で、先に出さなければいけないのは非常に難しい。サプライズで日銀も緩和策を打ち出す可能性はあるが、アメリカが出す政策のほうが効果が大きかったらむだになる。日銀は非常に難しい判断に迫られている」と話しています。
またFRBが利下げをした場合の日本経済への影響について、「日銀が市場にとってわかりやすい一手を打てなければ円高ドル安が進み、輸出企業を中心に業績に影響が出てくる可能性がある」と話しています。
-- NHK NEWS WEB