中国が主導するAIIB=アジアインフラ投資銀行は、初めてヨーロッパで年次総会を開きました。ヨーロッパ各国に参加を呼びかけ、さらに影響力を広げるねらいがあるものと見られます。
AIIBは12日、アジア以外では初めてとなる年次総会をルクセンブルクで開きました。
開会式で金立群総裁は「アジアとヨーロッパは広い大陸を分かち合い、強く結び付いている。今こそあらゆる分野で連携を強めるときだ」と述べ、中国が推し進めている「一帯一路」を念頭にアジアとヨーロッパの協力の強化を訴えました。
そのうえで、AIIBに加盟する国と地域の数が13日にも100に達するとしてさらなる加盟を呼びかけました。
ヨーロッパではアジアへの投資の機会を求めるドイツやフランス、イギリスなどが加盟し、イタリアはAIIBが資金面で支えている中国の「一帯一路」に積極的に協力することを決めています。
AIIBとしてはヨーロッパで年次総会を開くことで、さらに影響力を広げるねらいがあるものと見られます。
ただヨーロッパでは中国の国有企業による企業買収が相次いだことから、EU=ヨーロッパ連合が域外からの投資を監視する仕組みをつくるなどしていて、中国側の動きに対する警戒感も高まっています。
-- NHK NEWS WEB