ネット上でやり取りされるいわゆる仮想通貨=「暗号資産」を取り引きする交換会社ビットポイントジャパンから35億円に相当する資産が不正に流出した問題で、初めに、少なくとも10億円相当が一度に引き出されたあと、およそ12時間にわたって断続的に流出が続いていたとみられることが専門家の分析で分かりました。
ビットポイントジャパンの親会社の発表によりますと、11日夜から12日にかけて、ビットコインやリップルなどの5種類の暗号資産、合わせて35億円相当が不正に流出したことを確認したということです。
このうちビットコインについて専門家がインターネット上のデータを分析したところ、会社側が不正な流出に気が付くおよそ1時間前の11日午後9時ごろ、およそ10億円相当の資産が一度に引き出され、別の特定の口座に移されていました。
この特定の口座には、翌日の午前9時ごろまで12時間にわたって流出したとみられるビットコインが断続的に移されていて、最終的に合わせて27億円相当に上ったということです。
分析を行った暗号資産関連サービスを手がける「株式会社BUIDL」の橋本欣典さんは「原因はまだ分からないが、異常な取り引きに気付いた時点でサービスを全面的に停止できていれば、被害の拡大を防げた可能性はある。会社側も利用者もいつハッキングがあるかもわからないという危険性を改めて考えてほしい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB