アメリカのトランプ大統領は、全米で不法移民の一斉摘発を始めたことを明らかにしました。来年の大統領選挙を見据えて、不法移民を厳しく取り締まる姿勢をアピールするねらいがあるとみられますが、各地で抗議活動が行われて拘束される人も出るなど波紋が広がっています。
トランプ大統領は15日、記者団に対して「14日には、大勢の人たちが連れて行かれた。大成功だった」と述べ、先週発表したとおり、全米で不法移民の一斉摘発を始めたことを明らかにしました。
来年の大統領選挙を見据えて、不法移民を厳しく取り締まる姿勢を示すことで白人を中心とする支持者にアピールするねらいがあるとみられます。
これに対して、ニューヨークのマンハッタンでは15日、摘発に反対する人たち80人余りが道路に座り込むなどして「非人道的な行為を許すな」と抗議の声をあげました。
デモの主催者によりますと、このうちおよそ40人が道路を不法に占拠したなどとして警察に拘束されたということです。
また、不法移民の摘発にあたる移民税関捜査局がアメリカの大手IT企業、アマゾンが提供するクラウドサービスを使っているとして、ニューヨークにあるジェフ・ベゾスCEOの自宅の前などでも抗議活動が行われていて、波紋が広がっています。
-- NHK NEWS WEB