IT大手の「ヤフー」は傘下の通販大手「アスクル」の社長の再任に反対することを明らかにしました。これに対してアスクル側はヤフーに資本・業務提携の解消を申し入れていて、経営の主導権をめぐる対立が表面化しています。
ヤフーは来月2日に開かれる傘下のアスクルの株主総会で、岩田彰一郎社長の再任に反対することを決めました。アスクルの業績が低迷しているため、平成9年から続く岩田社長を中心とした経営体制を刷新し、若返りを図る必要があるとしています。
両社は7年前に資本・業務提携を結び、ヤフーは現在、アスクルの株式の45%を持つ筆頭株主です。またヤフーに次ぐ大株主で11%を持つオフィス用品大手の「プラス」も、岩田社長の再任に反対するとしています。
一方、アスクル側はヤフーから岩田社長の退陣要求を受けたと明らかにしたうえで、ヤフーに対して資本・業務提携の解消を申し入れたとしています。
両社は提携したあと、家庭向けの日用品や食品のネット通販「LOHACO」を始めるなど協力を深めてきましたが、楽天やアマゾンなどとの競争が激しくなる中、経営の主導権をめぐる対立が表面化した形です。
-- NHK NEWS WEB