経営再建中の自動車部品メーカー「曙ブレーキ工業」は、再建を加速するため、東京の企業再生ファンドから出資を受ける方針を固めました。今後、役員の派遣を受け入れるなど、ファンドの支援を得ながら立て直しを急ぐことにしています。
曙ブレーキ工業は、主な取引先だったアメリカのメーカーからの受注が減ったことで業績が悪化し、事業再生ADRと呼ばれる制度を利用して、一緒に再建にあたる出資者を募ってきました。
関係者によりますと、曙ブレーキは東京の企業再生ファンド「ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ」から出資を受ける方針を固めました。
出資額は200億円規模で、今後、役員の派遣を受け入れるなど、ファンドの支援を得ながら、欧米にある工場の縮小をはじめとした事業の立て直しを加速することにしています。
また、再建の重荷となっていた1000億円余りに上る借入金についても、主力取引銀行に対して大幅な削減を求めたい考えで、来週にも銀行などを集めた会議を開き、詰めの協議を行うことにしています。
曙ブレーキは早期に再建の道筋をつけ、次世代の車向けの部品開発に注力できるかが課題となります。
-- NHK NEWS WEB