アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、アメリカ経済について、緩やかに拡大しているとしつつ、一部の地域では中国との貿易摩擦によって、企業の生産や物価の伸びがやや鈍くなっているという認識を示しました。こうした状況を受けて、FRBが今月、景気の減速を防ぐための利下げに踏み切るのか注目されます。
FRBは17日、企業などに行った聞き取り調査を基に最新の経済報告を公表しました。
それによりますと、小売りはわずかながら増えていることに加え、雇用も緩やかに伸びていると指摘しました。
このため、アメリカ経済について「全体として緩やかに拡大している」という判断を据え置きました。
一方で、一部の地区で中国との貿易摩擦に伴って、製造業の生産活動がやや鈍くなっていることや、関税の引き上げのコストを価格に転嫁できないことなど、物価が伸び悩んでいるという認識を示しました。
アメリカではトランプ大統領が景気を下支えするための利下げを強く求める中、FRBのパウエル議長が今月に入り、利下げに踏み切る考えを示唆していて、今月30日からの会合が注目されます。
-- NHK NEWS WEB