IT大手のヤフーが、傘下で通販大手のアスクルの岩田彰一郎社長の再任に反対している問題で、岩田社長は18日、都内で会見し「アスクルの成長事業が乗っ取られる危機感がある」と述べ、ヤフーに対して資本業務提携の解消を求める姿勢を示しました。
アスクルの株式の45%を持つ筆頭株主のヤフーは、来月2日に開かれるアスクルの株主総会で、岩田社長の再任に反対することを決めています。
これについて岩田社長は記者会見で「先方から静かに社長の職を去ったほうがいいと言われたが、恥をさらしてでも正々堂々と言うべきことは伝えるのが責務だと考えた」と述べました。
また、ヤフーの手法について「アスクルの成長事業が乗っ取られるのではないかという危機感がある」と述べ、不信感をあらわにしました。
両社は7年前に資本業務提携し、家庭向けの日用品や食品のネット通販事業「LOHACO」を共同で運営してきましたが、ことし1月に、ヤフーから譲渡などを検討するよう要請があったのに対し、アスクルは応じない考えを伝えていました。
さらに先月には、ヤフーから社長の退陣要求を受けたことから、アスクルは独立性が侵害されたとして資本業務提携の解消を申し入れていますが、ヤフーは協議に応じないとしていて対立が表面化しています。
これについて岩田社長は会見で、来月2日の株主総会までに話し合いによって資本業務提携の解消を求める考えを強調しました。
-- NHK NEWS WEB