イランの精鋭部隊、革命防衛隊は18日、燃料を密輸出しようとしたとして外国のタンカー1隻をペルシャ湾のホルムズ海峡で拿捕(だほ)し、船員を逮捕したと発表しました。
イランの精鋭部隊、革命防衛隊の発表によりますと今月14日、ホルムズ海峡にあるララク島の沖合で、外国のタンカー1隻を拿捕したということです。
タンカーには密輸目的で運び出されたイラン産の燃料100万リットルが積まれていたということで、船員12人を逮捕したとしています。
国営放送が伝えた映像には船籍を示す「パナマ」の文字が入ったタンカーの周りを、革命防衛隊の警備艇が監視している様子が映っています。
ただ、タンカーを所有する会社や逮捕した船員の国籍などは明らかにしていません。
この発表に先立ち、アメリカの複数のメディアは今月13日夜から14日未明にホルムズ海峡のイランの領海内でパナマ船籍の小型タンカーの位置情報を示す電波が途絶えて「行方不明」になったと伝え、イランに拿捕されたとの見方が広がっていました。
イランが今回、拿捕したと発表したのはこのタンカーとみられ、イランとしては、法律に則した密輸船の取締りだとして正当性を強調するねらいがあるとみられます。
ホルムズ海峡周辺では先月、タンカーが相次いで攻撃される事件が起きアメリカがイランによる犯行だと主張するなど、緊張が高まっています。
-- NHK NEWS WEB