おととし、岡山県津山市の中国自動車道で大型トラックがスペアタイヤを落下させこれをきっかけに親子が死亡した事故で、警察はタイヤを固定する器具の点検や整備を怠ったことが事故につながったとして、トラックを運行していた運送会社の営業所長を近く、業務上過失致死の疑いで書類送検する方針を固めたことが捜査関係者への取材でわかりました。
おととし10月、津山市の中国自動車道で、大型トラックが落下させたスペアタイヤに大型トレーラーが乗り上げて路肩に突っ込み、広島市の49歳の女性と21歳の長女が死亡しました。
タイヤを落下させたのは広島県の運送会社、「ムロオ」の松江営業所のトラックで、タイヤを車の底に固定する金属製の器具がさびて破断したために落下したことが明らかになっていますが、捜査関係者によりますと、さびの原因は冬場に高速道路などにまかれる凍結防止剤の可能性が高いことが分かったということです。
このため警察は凍結防止剤によるさびのリスクを踏まえた点検や整備を怠ったことが事故につながったとして、近く松江営業所長を業務上過失致死の疑いで書類送検する方針を固めたということです。
当時、スペアタイヤの固定状況は定期的な点検が法律で義務づけられていませんでしたが、警察はトラックの使用状況などを考慮して事業者に部品の点検や整備を求める法津の安全規則に違反すると判断したということです。
また警察は、トラックとトレーラーの運転手はともに過失運転致死の疑いで書類送検する方針です。
-- NHK NEWS WEB
