アメリカのティラーソン国務長官は、就任から一夜明けた2日、同盟国イスラエルの首相やドイツの外相などと相次いで会談し、アメリカがこれまで築いてきた関係を強化していく方針を強調しました。
アメリカのティラーソン国務長官は、就任から一夜明けた2日、国務省に登庁して本格的に業務を開始し、初めての直接会談をNATO=北大西洋条約機構に加盟するドイツのガブリエル外相との間で行いました。
また、ティラーソン長官は、中東の同盟国、イスラエルのネタニヤフ首相、それに、トランプ大統領がNAFTA=北米自由貿易協定の再交渉を急ぐ考えを示しているメキシコやカナダの外相とも相次いで電話で会談し、就任早々、積極的な外交活動を展開しました。
国務省によりますと、ティラーソン長官は、一連の会談を通じて、アメリカがこれまで築いてきた関係を強化していく方針を強調したということです。ただ、トランプ大統領がロシアとの関係改善に意欲を示していることや、中東やアフリカの7つの国の人の入国を一時的に停止したことなどを命じたことをめぐって、ヨーロッパの同盟国などの間では動揺や懸念も広がっています。
ティラーソン氏は、巨大企業の経営者を務めてきた一方で、外交分野での手腕は未知数で、国務省のトップとしてのかじ取りが、さっそく試されることになりそうです。
-- NHK NEWS WEB