京都市の「京都アニメーション」のスタジオが放火され34人が死亡した事件で、全身に重いやけどをして市内の病院に入院していた青葉真司容疑者は20日、大阪府内の大学病院に移送されました。警察は、回復を待って取り調べる方針ですが、容体は予断を許さない状態が続いているということです。
京都市伏見区にある「京都アニメーション」のスタジオが18日に放火された事件では、34人が死亡し、34人が重軽傷を負いました。
この事件で火をつけた疑いがあるとして、身柄を確保された青葉真司容疑者(41)は全身に重いやけどを負い、京都市内の病院に入院していましたが、20日午前、ドクターヘリで、より高度な治療が受けられる大阪の大学病院に移送されました。
警察は、回復を待って取り調べる方針ですが、移送された際、全身に白い包帯が巻かれていて、容体は予断を許さない状態が続いているということです。
一方、警察が19日から消防と合同で行っていた現場検証は20日昼すぎに終了しました。
検証に立ち会った京都アニメーションの八田英明社長は20日、報道陣の取材に応じ、青葉容疑者について「名前を聞いたことはなく、本社やスタジオを訪ねてきたこともない。会社に届くさまざまなメールにも、その名前があった覚えはない」と述べました。
また、青葉容疑者が取り押さえられた際、「小説を盗んだからやった」と叫んでいたことについて尋ねられると、会社が行っている小説の公募に青葉容疑者が応募してきたことはないと説明しました。
警察は、青葉容疑者が一方的に会社に恨みを抱いて事件を起こした可能性があるとみて調べています。
-- NHK NEWS WEB