1年後に迫った東京オリンピック・パラリンピックで懸念されている交通混雑の緩和に向けて、東京都が企業などと連携して、混雑時間を避ける時差出勤や通常の職場から離れた場所で働くテレワークなどに取り組む「スムーズビズ推進期間」が22日から始まりました。
来年の東京大会では、東京を中心に大会関係者や観客など延べ1000万人以上が訪れると見られ、このうち慢性的に混雑する首都圏の鉄道では、ふだんより利用者がおよそ1割増えると予想されています。
このため東京都は、混雑時間を避ける時差出勤や、通常の職場から離れた場所で働くテレワーク、それに企業が配送の時間やルートの変更など物流面の対策を進めることを、合わせて「スムーズビズ」と名付け、企業などに取り組みへの参加を呼びかけています。
22日から9月6日まで行われる「スムーズビズ推進期間」には、企業などがそれぞれ、時差出勤やテレワークなどによる鉄道や道路の混雑緩和に取り組むことにしています。
また、首都圏の鉄道各社は期間中の一部で、時差出勤を促すために早朝や夕方の時間帯、臨時列車を運行するほか、混雑時間を避けて列車に乗る人に特典を付与するなどのキャンペーンを行います。
このほか東京都も、新宿区の都庁舎に勤務するおよそ1万人の職員を対象に、22日から5日間、午前8時から午前10時まで公共交通機関を利用しないよう呼びかけています。
都が進めるスムーズビズの取り組みには、延べ3000の企業や団体が協力を表明していて、都は、この夏の取り組みの効果を検証し、1年後の東京大会での対策に生かすことにしています。
-- NHK NEWS WEB