エスカレーターで広まっている「歩く人のために片側を空ける」習慣を改めてもらおうと、全国の鉄道事業者などが協力し「歩かずに立ち止まる」ことを初めて明確に呼びかけるキャンペーンが22日から始まりました。
キャンペーンは、エスカレーターでの事故防止に加え、障害者やお年寄りにも優しい「歩かずに立ち止まる」正しい乗り方を広めようと、全国52の鉄道事業者などが22日から一斉に始めました。
このうち東京 上野駅ではJRや東京メトロの職員などが「歩かず立ち止まってご利用ください」などと呼びかけました。
また「2列で立ち止まって」と書かれた蛍光色のベストを着た警備員がエスカレーターに乗りながら呼びかけをしたほか、大型の掲示板も設置されました。
エスカレーターのマナー向上を訴えるこのキャンペーンは10年以上前から行われてきましたが、反発も予想されたことから控えめな表現にとどめてきた経緯があり、明確な表現で訴えるのは今回が初めてです。
身体の一部が不自由で、正しい乗り方の普及を願ってきた会社員の女性は「長年の習慣を改めることは難しいと思いますが、立ち止まる理由や、止まって乗りたい人がいることを知ってほしい」と話していました。
JR東日本サービス品質改革部の持立雄也課長は「急ぎたい気持ちもわかるが誰もが安全に利用するためにも協力をお願いしたい。来年の東京オリンピックに向けても広めていきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB