アメリカとイランの間で緊張が続く中、イランの情報省は22日、アメリカのCIA=中央情報局に核関連施設などの機密情報を提供しようとしていたとして、イラン国籍の17人を、スパイ容疑で逮捕したと発表しました。
イラン情報省の発表によりますと、逮捕したのはイランの公的機関や民間企業に所属していたイラン国籍の17人です。
17人は、アメリカのCIAの職員に対して、イランの核関連施設や軍事施設に関する機密情報を提供しようとしていたとして、いずれもことし3月ごろにスパイ容疑で逮捕され、一部についてはすでに、死刑判決を受けたとしています。
スパイとして活動したのはいずれも数か月程度と短く、機密情報がアメリカに渡ったことはないとしています。
また、17人の一部は、アメリカへの渡航ビザを取得するため、国外のアメリカ大使館を訪れた際、CIAの職員から勧誘を受け、スパイ活動の見返りにアメリカの市民権や仕事の提供を約束されていたと説明しています。
今回の発表について、イラン情報省は、外国記者も招いた記者会見を開いて、17人と接触したCIAの職員とされる写真や動画も公開し、国内外にスパイ対策の成果をアピールするとともに、緊張関係が続くアメリカをけん制するねらいがあるものとみられます。
-- NHK NEWS WEB