経営再建中の自動車部品メーカー「曙ブレーキ工業」は、抜本的な立て直しに向けて、借入金の半額余りにあたる560億円の債権放棄を取り引き先の金融機関に要請しました。
曙ブレーキは、主な取り引き先だったアメリカのメーカーからの受注が減ったことなどで業績が悪化したため、先週、18日、東京の企業再生ファンド「ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ」から、200億円の出資を受けて立て直しを目指すことで合意しました。
さらに会社は、1000億円余りの借入金の返済が重荷になっているため、22日開かれた債権者を集めた会議で、貸し手の金融機関に対して560億円の債権放棄を要請しました。
会社はことし9月に開く会議で、ファンドからの出資や債権放棄を柱とした再生計画を決議したい考えで、今後、金融機関側と詰めの協議を行う方針です。
要請について主力の金融機関は前向きに応じる方向で、今後、負担の割合を調整することにしています。
曙ブレーキは「すべての取り引き先の金融機関と協議を進めながら、同意を得て、事業再生計画案の成立を目指して参ります」としています。
-- NHK NEWS WEB