3日の節分の日に合わせ、全国のコンビニエンスストアなどで恵方巻きの販売商戦が繰り広げられるなか、大手コンビニのチェーンフランチャイズ店のオーナーがNHKのインタビューに応じ、本部から販売数の目標設定を求められるなど店へのプレッシャーが強まっていると証言しました。
節分の日に食べると縁起がよいとされる恵方巻きは、大手コンビニチェーンなどで販売商戦が激しさを増し、ツイッターには、アルバイトに対し店が事実上の「販売ノルマ」を課していると指摘する書き込みが相次いでいます。
こうした中、関東地方で大手コンビニチェーンのフランチャイズ店を経営するオーナーが匿名を条件にNHKのインタビューに応じました。
オーナーによりますと、節分の前になると本部の社員が店舗を訪れ、去年の恵方巻きの売り上げ実績を示され、ことしの販売数の目標設定を求められるほか、大口の顧客を書き込むためのリストや、従業員ごとの販売実績を記録して張り出すための「予約獲得表」と呼ばれる表が提供されるということです。
オーナーは自分の店でアルバイトに対して販売ノルマを課すことはないということですが、本部からの働きかけは年々強まっていてプレッシャーとなり、一部の店舗でノルマを課す事態が起きているのではないかと指摘しました。
オーナーの男性は「恵方巻きは売り上げが大きいだけに、プレッシャーも強く、本部の顔色をうかがう踏み絵のような状況だ」と話していました。
こうしたオーナーの訴えについて、大手コンビニチェーンの本部広報はNHKの取材に対して、「各店舗は独立して経営しているので、販売のアドバイスをしたり知見を提供したりすることはあっても、売り上げや販売手法について指示することやノルマを課すことは一切ない」と話しています。
-- NHK NEWS WEB