アメリカの航空機大手ボーイングの、先月までの3か月間の決算が発表され、相次ぐ墜落事故での製造の遅れや運航中止に伴う補償などの経費がかさみ、29億ドル、日本円で3100億円余りの最終赤字に転落しました。事故機と同型機の運航再開のめどは依然立っておらず、業績が急速に悪化しています。
ボーイングが24日、発表した先月までの3か月間の決算は、売り上げが157億ドル、日本円で1兆7000億円で、前の年の同じ時期に比べて、35%減少しました。
加えて、ボーイングでは墜落機と同型機の737MAXの運航中止に伴い、各国の航空会社への補償などの経費を計上したことから、最終的な利益は、前の期の21億ドルの黒字から、29億ドル、3100億円余りの最終赤字に転落しました。
ボーイングは、ことし、過去最高の業績を見込んでいましたが、3月に起きたエチオピアでの主力の新型機「737MAX8」の墜落事故を受け、業績が急速に悪化し、一転して赤字決算となりました。
発表の中で、マレンバーグ最高経営責任者は、「ボーイングにとって、決定的に重要な局面を迎えている」と述べるとともに、現時点では予想が困難だとしてことし通期の見通しの公表も見送りました。
-- NHK NEWS WEB