アメリカの大手運送会社「フェデックス」が中国の通信機器大手「ファーウェイ」の小包を本来の宛先とは違うアメリカに転送していた問題で、中国当局は国営の通信社を通じて会社の対応を批判し、アメリカ側をけん制するねらいがあるとみられます。
フェデックスをめぐっては、ことし5月、日本から中国向けのファーウェイの小包2つをアメリカに転送していた問題が発覚し、背景にはファーウェイへの締めつけを続けるアメリカ政府の要請があったのではないかという見方が出ていました。
フェデックスの中国法人は当初、「誤って配送したもので、外部からの要求は一切ない」と説明していましたが、中国当局が調査に乗り出す事態となり、国営の新華社通信が26日、その調査内容を伝えました。
それによりますと、「業務上のミスという説明は事実と一致しない」として会社の対応を批判するとともに、発覚したケース以外にも海外から中国のファーウェイ宛ての速達小包の配送が100件以上滞っていたとしています。
中国としては、アメリカとの貿易摩擦が続く中、米中の閣僚級の貿易交渉が今月30日から再開するのを前にアメリカ企業を批判することで、アメリカ側をけん制するねらいがあるとみられます。
-- NHK NEWS WEB