アメリカのことし4月から6月までのGDP=国内総生産の成長率の速報値は、年率に換算した実質でプラス2.1%と、前の3か月と比べて伸びが鈍りました。
これは、企業の設備投資や輸出がマイナスに転落したことによるもので、中国との貿易摩擦が長期化して、アメリカの企業にも打撃を与えていることを示す結果となりました。
アメリカ商務省が26日発表した、ことし4月から6月までのGDPの成長率の速報値は、年率に換算した実質で、プラス2.1%にとどまりました。
これは、市場の予想は上回ったものの、前の3か月のプラス3.1%と比べて伸びは鈍りました。
項目ごとに見ると、GDPのおよそ7割を占める個人消費は、プラス4.3%と、前の3か月と比べて大きく伸びました。
しかし、企業の設備投資はマイナス0.6%、輸出もマイナス5.2%と、いずれもマイナスに転落しました。
今回のアメリカのGDPは、中国との貿易摩擦が長期化して、中国経済の減速に加えて、アメリカの企業にも打撃を与えていることを示す結果となりました。
アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は景気の減速を回避するため、およそ10年半ぶりに政策金利を引き下げる可能性を示唆していて、来週の金融政策を決める会合を前に、市場関係者の間では、利下げを求める声がさらに強まりそうです。
-- NHK NEWS WEB