家電や化粧品などの免税店を展開する「ラオックス」は、中国人旅行者などによるいわゆる「爆買い」が減速し売り上げが落ち込んだことから、去年の業績の見通しを下方修正し、営業損益が赤字に転落すると発表しました。
発表によりますと、ラオックスは去年1年間のグループ全体の業績の見通しについて、売り上げは650億円から625億円に、また本業のもうけを示す営業損益は12億円余りの黒字という見込みだったのを9億円の赤字に、それぞれ下方修正しました。
これは、主な顧客である中国人旅行者にとって、去年の為替相場が前の年より円高で割安感がなかったことや、中国政府が時計や家電などを中国に持ち帰る際の関税を引き上げたことなどで、いわゆる「爆買い」が減速したことが主な要因だとしています。
会社によりますと、来店客数は前年並みでしたが、売れ筋が比較的値段の安い商品に移っていることもあって、1人当たりの平均の購入単価が3万3800円余りから2万2300円余りに減少したということです。
営業赤字に陥るのは3年ぶりだということで、国内の消費に寄与してきた「爆買い」の減速が改めて裏付けられた形です。
-- NHK NEWS WEB