通販大手のアスクルは、社長の再任に反対している筆頭株主のヤフーに対して、自社株の売り渡しを請求するため、臨時の取締役会を来月1日に開くことを決めました。
アスクルの株式の45%を持つ筆頭株主のヤフーは、来月2日に開かれるアスクルの株主総会で業績低迷を理由に岩田彰一郎社長らの再任に反対しています。
アスクルは、ヤフーに対して資本提携の解消を求めていましたが、ヤフーは協議に応じず岩田社長らの再任に反対する手続きを取り、対立は決定的なものになっています。
こうしたことからアスクルは、ヤフーに対して自社株の売り渡しを請求する権利を行使するため、来月1日に臨時の取締役会を開くことを決めました。
アスクルは、社外取締役らの賛同も得たうえで自社株の売り渡し請求を行うことを決議し、ヤフーとの資本提携を解消したいとしていて、株式が売却された場合の引受先として、すでに投資ファンドなど複数の企業と交渉しているということです。
ただヤフーは株式の売却を拒否する公算が大きく、対立は長期化する可能性もあります。
アスクルが臨時の取締役会の開催を決めたことについて、ヤフーは「現時点で株式の売り渡し請求を受けていないので、コメントは控えたい」としています。
-- NHK NEWS WEB