かんぽ生命の不適切な保険の販売が相次いで確認された問題で、販売を担う日本郵便は今年度中は保険の営業目標、いわゆるノルマを廃止し、不利益を受けた顧客への対応を優先する方針を固めました。
かんぽ生命では古い契約から新しい契約に移る「乗り換え」の際に顧客が新たな保険に入れず、無保険の状態になるなど不適切な販売が相次いで確認されました。
関係者によりますと、この問題で保険の販売を担う日本郵便は、過剰だとされる営業目標、いわゆるノルマについて今年度中は廃止する方針を固めました。
不利益を受けた顧客に対する対応を優先するためで、今後、かんぽ生命側と詳細を詰めるほか、来年度以降のノルマの在り方についても大きく見直す方向で検討を進めています。
日本郵便は、少なくとも来月いっぱいかんぽ生命の保険の営業活動を自粛する方針を決めていますが、この問題の原因などの究明にあたる特別調査委員会が年内をめどに調査を進めることなどを踏まえ、自粛の期間がさらに延びる可能性も出ています。
親会社の日本郵政とかんぽ生命、それに日本郵便の3社は今月31日に経営トップによる記者会見を開き、内部調査や顧客対応の進め方などについて明らかにする見通しです。
-- NHK NEWS WEB