本格化している企業のことし4月から先月までの決算発表では、去年の秋以降、企業業績に大きな打撃となった中国経済の減速の影響が製造業を中心に引き続き色濃く現れる形となっています。
このうち、キヤノンの先月までの3か月間の決算は、本業のもうけを示す営業利益が前の年の同じ時期に比べて56%の大幅な減益となりました。
中国での消費の落ち込みを受けて、主力のデジタルカメラの販売が落ち込んだことなどが要因で、会社は年間の業績見通しも下方修正し、営業利益は前の年に比べて37.3%減るとしています。
また、電子部品メーカーの日本電産は中国経済の減速で産業用のモーターなどの販売が減少し、先月までの3か月間の営業利益が前の年に比べて38.8%減りました。
電子機器メーカーのオムロンも、中国企業の間で設備投資を控える動きが広がり、工場向けの電子機器の販売が振るわず、先月までの3か月間の営業利益は前の年の同じ時期に比べて41.2%減りました。
企業の決算発表は今週、ピークを迎えますが、去年の秋以降、企業業績に大きな打撃となった中国経済の減速の影響が製造業を中心になお続いていることを示す形となりそうです。
-- NHK NEWS WEB