かんぽ生命は、不適切に保険を販売した可能性がある契約として、これまでの見込みのほぼ2倍にあたるおよそ18万件を対象に、詳しく調査する方針を固めました。金融庁はこの問題を重くみて、立ち入り検査に入るなどして内部管理体制などを詳しく調べることにしています。
かんぽ生命では古い契約から新しい契約に移る「乗り換え」の際に顧客が新たな保険に入れず、無保険の状態になったり、新旧両方の保険で保険料を二重に支払ったりと、不適切な販売が相次いで確認されました。
関係者によりますと、この問題でかんぽ生命は、全容を把握するため、過去5年間にさかのぼって不適切な販売だった可能性がある契約を調査する方針を固めました。
対象は、およそ18万件に上り、これまで見込まれていた9万件余りから、ほぼ2倍に増えることになります。
会社は、個別に顧客を訪問するなどして意向を確認し、元の契約に戻したり、払いすぎた保険料を返したりする方針です。
日本郵政グループは31日、経営トップが記者会見を開いてこうした方針を明らかにすることにしていて、調査対象を大幅に拡大することで速やかな全容の解明につなげられるか、問われることになります。
一方、金融庁はこの問題を重くみて、この秋にも立ち入り検査に入って内部管理体制などを詳しく調べることにしています。問題が明らかになれば行政処分を行うなど、厳しい姿勢で臨む見通しです。
-- NHK NEWS WEB