ことし4月にかんぽ生命の株式の一部が市場に売り出された時点で、会社側が不適切な保険の販売に関する苦情を把握していたことについて、日本取引所グループの清田瞭CEOは投資家に不利益になるような情報は、分かった時点で公表すべきだとして会社側に詳しい説明を求め、対応を検討する考えを明らかにしました。
日本郵政はことし4月、かんぽ生命の株式の一部を市場に売り出していますが、かんぽ生命は、この時点で不適切な保険の販売をめぐって個別の苦情は把握していたが、規模感までは把握していなかったとしています。
これについて日本取引所グループの清田CEOは、記者会見で「投資家に不利益になるような情報は、分かった時点で公表するのが適切な開示で、その時点で公表されなかったことは極めて遺憾だ」と述べました。
そのうえで清田CEOは、かんぽ生命と親会社の日本郵政に詳しい説明を求めたうえで必要な対応を検討していく考えを示しました。
日本郵政は4月に一株・2375円でかんぽ生命株を売り出していますが、今回の問題が起きて以降株価は値下がりを続け、30日の終値は1781円になっています。
-- NHK NEWS WEB