「京都アニメーション」のスタジオが放火された事件から1日で2週間になります。これまでの警察の捜査で青葉真司容疑者(41)はアニメの原作の公募に小説を応募していたとみられることなど会社との接点が浮かんできています。しかし依然、重いやけどで話が聴けない状態で、動機の解明にはなお時間がかかるものとみられます。
先月18日、京都市伏見区にある「京都アニメーション」のスタジオが放火され、35人が死亡し、33人が重軽傷を負いました。
1日で発生から2週間となりますが、警察はまだ遺体を引き取ることができていない遺族もいることなどから、亡くなった人の名前の公表を見合わせています。
また入院して治療を続けている被害者の中には容体が安定しない人もいるということです。
一方、捜査では青葉真司容疑者と京都アニメーションの接点が浮かんできました。青葉容疑者は現場で取り押さえられた際に、自分の小説を盗まれたので火をつけたという趣旨の発言をしていましたが、京都アニメーションが行っているアニメの原作となる小説の公募に応募していたとみられることがわかりました。
応募された小説について会社側は「形式が整っていなかっため1次審査を通らなかった。内容に自社の作品との類似点はない」と説明しています。
また、さいたま市にある自宅アパートの捜索では、小説を書くためとみられる原稿用紙や京都アニメーションの関連商品などが見つかりました。
警察は、青葉容疑者が一方的な思い込みから会社に恨みを抱いていた疑いがあるとみて、押収したパソコンやスマートフォンを分析するとともに関連するSNSの投稿がないか調べています。
ただ青葉容疑者は重いやけどの治療のため集中治療室に入ったままで警察が聴取できるめどはたっておらず動機の解明にはなお時間がかかるものとみられます。
-- NHK NEWS WEB