日本や中国、インドなど16か国が参加するRCEP=東アジア地域包括的経済連携の閣僚会合が中国で始まりました。目標とする年内の交渉妥結に向け前進できるかが焦点です。
RCEPの閣僚会合は、日本時間の午前10時すぎから中国の北京で始まり、日本からは世耕経済産業大臣が出席しています。
全体会合を前に中国の胡春華副首相は「多角的な貿易体制は経済成長に大きく貢献しており、RCEPはその中でも最も人口規模が大きく、高いポテンシャルを持つ。年内の妥結に向けてゆるぎなく前に進めることが必要だ」と述べました。
これまでの交渉では、大幅な関税の撤廃に慎重なインドと、市場の開放を求める中国の意見の隔たりが大きく、ことし中の交渉妥結を目標としています。
今回の会合では、関税の引き下げや撤廃について具体的な進展を図るほか、銀行や保険会社の外資規制のルールなど比較的対立が少ない分野で実質的な妥結を目指し、協議が行われます。
一方、会合には韓国から次官級のユ・ミョンヒ(兪明希)通商交渉本部長が参加していて、日本が輸出管理の優遇対象国から韓国を除外した措置について、批判をするものとみられますが、開幕セッションでは両国がことばを交わす様子は見られませんでした。
-- NHK NEWS WEB