中国の北京で開かれたアジア16か国が参加するRCEP=東アジア地域包括的経済連携の閣僚会合が終了し、年内の交渉妥結に向けて2国間の協議を加速していくことになりました。しかし、韓国が会合の場で日本の輸出管理強化について批判を繰り返し、今後の交渉の行方に影を落とす形になりました。
RCEPは日本、中国、インド、韓国などアジア太平洋の16か国が参加し、世界の人口の5割、GDP=国内総生産で3割を占める巨大な経済圏の実現を目指しています。
今回の会合では銀行や保険会社の外資規制など新たに3つの分野がまとまり、今後は年内の交渉妥結に向け関税の引き下げや撤廃などについて2国間の協議を加速することになりました。
しかし今回の会合の場では、韓国の代表が日本が優遇対象国から韓国を除外する措置について批判する発言を繰り返すなど、日本への反発を強めています。
世耕大臣は記者会見で「輸出管理の見直しはRCEPとは全く関係がない。年内の妥結に向けて交渉の加速が求められる中、韓国がRCEPを停滞させたら、ほかの国はどう思うか。日本としては影響させるつもりは全くない」と述べ、韓国側の姿勢が今後の交渉に影響を及ぼさないか懸念を示しました。
-- NHK NEWS WEB