週明けの5日の東京株式市場は米中貿易摩擦がさらに激しくなることへの懸念が強まったことで、ほぼ全面安の展開となり、日経平均株価は一時500円を超える大幅な値下がりとなりました。一方、円相場はおよそ7か月ぶりに1ドル=105円台まで値上がりし、金融市場は大荒れの一日となりました。
週明けの東京株式市場は取り引き開始直後から売り注文が広がって、ほぼ全面安の展開となり、日経平均株価は一時570円余り値下がりしました。
その後、買い戻しの動きが出て5日の終値は先週末より366円87銭安い2万720円29銭でした。
株価が大きく値下がりしたのは、アメリカのトランプ大統領が先週、中国からの輸入品に対して追加の関税措置をとると表明し、これに中国側も対抗する構えを示したことで米中の貿易摩擦がさらに激しくなるという懸念が強まったからです。
このため外国為替市場ではドルを売って円を買う動きが加速し、およそ7か月ぶりに1ドル=105円台まで円高ドル安が進みました。
また債券市場でも、リスクを避けようと比較的安全な資産とされる日本の国債を買う動きが出て、長期金利がおよそ3年ぶりにマイナス0.2%まで低下しました。
市場関係者は「投資家の間で米中の貿易摩擦への懸念が収まる気配はなく、金融市場は当面不安定な値動きが続くのではないか」と話しています。
-- NHK NEWS WEB