外貨建ての生命保険商品の販売をめぐり、利回りが高い一方、為替の変動で損をするおそれがあることを十分、説明していないという苦情が相次いでいます。金融庁は、保険会社が顧客を保護する体制をとっているか、監視を強化することになりました。
外貨建ての生命保険商品の販売をめぐっては金利の高い外貨で運用されることなどは詳しく説明されたものの、為替の変動によって元本割れするおそれがあることなど、リスクの説明が不十分だったといった苦情が高齢の契約者などから相次いでいます。
このため金融庁は、保険会社が顧客を保護する販売体制をとっているか監視を強めることになりました。
具体的には保険会社が今後、生命保険を新たに売り出す際の審査で「顧客保護」の対応を詳しくチェックします。
為替や金利の変動で満期の時に受け取る保険金や解約時の返戻金の額が変わることなど、注意点を具体的に説明しているかどうかを厳しく見るとしています。
また金融庁は企業向けの生命保険商品についても、本来の目的と異なる“節税目的”の商品が増えていることは問題だとして、重点的に確認するとしています。
金融庁は、一般から意見を募ったうえで、来月、保険会社の監督についての指針を改正する方針です。
-- NHK NEWS WEB