中国の通信機器大手ファーウェイがスマートフォンなどの基本ソフトを独自に開発したと発表しました。アメリカのトランプ政権が圧力を強め、グーグルの基本ソフトを使えなくなる可能性も指摘される中、これに対抗していく姿勢を鮮明にしました。
ファーウェイは9日、中国南部広東省で開いた催しで、スマートフォンやパソコンの基本ソフトを独自に開発したと発表しました。
ソフトの名前は「鴻蒙」、英語名「ハーモニー」で、既存のソフトよりも通信効率や安全性が高いとしていて、10日発表する新型のスマートテレビを皮切りに、来年以降、パソコンや腕時計型の端末などに搭載していくということです。
ファーウェイは現在、スマートフォンの基本ソフトにグーグルのアンドロイドを使っていますが、トランプ政権がことし5月、アメリカ企業に政府の許可なくファーウェイと取り引きすることを禁じる措置を取ったことから、将来的にアンドロイドを使えなくなる可能性も指摘されています。
これについてファーウェイの消費者事業部門の余承東CEOは「アンドロイドが使えなくなれば、いつでも鴻蒙を使うことができる」と述べ、アメリカが圧力を強める中、独自のソフトで対抗していく姿勢を鮮明にしました。
ただソフトを切り替えた場合、アプリへの対応が課題になるとみられ、今後、利用者が求める使いやすさにどこまで応えられるかがカギになります。
-- NHK NEWS WEB