銃撃事件が相次ぐアメリカでは、来月から新学期が始まるのを前に、防弾仕様の通学用のリュックサックが注目を集めていて、保護者などからは子どもを守るために必要だとの声がある一方、根本的な解決にはならないとの声もあり賛否が分かれています。
アメリカでは今月3日から4日にかけて、南部テキサス州と中西部オハイオ州で相次いで銃撃事件が発生し、合わせて31人が死亡するなど銃による事件が後を絶ちません。
こうした中、来月、学校の新学期が始まるのを前に、防弾仕様のリュックサックが注目を集めています。
このうち、テキサス州のメーカーはリュックサックに入れる防弾仕様のプレートを製造していて、警察の防弾チョッキと同じ強度だということです。
価格は日本円でおよそ1万4000円から1万6000円程度で、このメーカーでは今月に入ってから売り上げが3倍に伸びているということです。
これについて保護者などの間では賛否の声が分かれています。
13歳の子どもがいる母親は「安くない買い物だが息子を守るためなら喜んで買う」と話す一方、別の男性は「防弾リュックサックを背負って子どもが通学する学校なんて想像できない」と疑問の声を上げています。
また、専門家は子どもの安全対策は学校がすべきで、防弾リュックサックは根本的な解決策にならないと指摘するなど、銃を使った事件から子どもをいかに守るかについて議論が活発になっています。
-- NHK NEWS WEB