香港で抗議活動が続く中、隣接する中国広東省深※センの競技場に軍の指揮下にある武装警察の部隊が集結している映像を、外国メディアが伝えました。中国政府としては、一部で過激化する抗議活動をけん制するねらいがあると見られます。
フランスのAFP通信は15日、香港に隣接する中国広東省深※センの競技場に、人民解放軍の指揮下にある武装警察の部隊が集結している様子を捉えた映像を配信しました。
映像は、競技場の内部や周辺を物陰などから撮影したものと見られ、隊員らが訓練を行う様子のほか、大量の装甲車やトラックも確認できます。
また、競技場周辺を部隊の隊員が行き来するなど、ものものしい雰囲気となっています。
一方、アメリカの民間企業も今月12日に撮影した衛星写真を公開し、競技場内に大量の車両が駐車しています。
中国側にあるこの競技場から香港までは、およそ10キロしか離れていないとみられます。
中国共産党系のメディア「環球時報」の英語版は今月12日、武装警察が大規模な訓練のため深※センに集結していると伝えていました。
香港では、今月18日にも再び大規模なデモが呼びかけられるなど抗議活動が収束する見通しは立っていません。
こうした中、中国政府としては、隣接する深※センに治安維持を担う武装警察を集結させ、介入を示唆することで、一部で過激化する抗議活動をけん制するねらいがあると見られます。
※「セン」は、つちへんに「川」
-- NHK NEWS WEB