トヨタ自動車とスズキが、次世代のエコカーや自動運転車の開発など幅広い分野で業務提携を結ぶことで基本合意しました。世界的な開発競争が激しさを増す中、技術の国際標準を握る陣営作りに向けて自動車メーカーが連携する動きが一段と加速しそうです。
トヨタとスズキは、6日、燃料電池車や電気自動車といった次世代のエコカーの環境技術や、自動運転車の開発など、幅広い分野で業務提携し、今後、具体的な協力内容を詰めていくことを発表しました。
また、株式の持ち合いなど、資本提携についても引き続き検討していくとしています。
トヨタはすでにマツダと環境技術など幅広い分野で業務提携することで合意していて、今回、インド市場に強みを持つスズキとも提携することで、技術の国際標準化に向けた新たな陣営作りを目指すものと見られます。
こうした動きは世界的に起きていて、アメリカの大手IT企業、グーグルがホンダやフィアット・クライスラーと自動運転の実用化を目指し共同開発を進めるなど、業界の垣根を越えて手を組む動きも広がり始めています。
さらに、次世代のエコカーなどの最先端の技術開発には巨額の費用がかかることもあり、今後、自動車メーカーを中心に技術の国際標準を握る陣営を作ろうとする動きは一段と加速しそうです。
6日の会見で、トヨタ自動車の早川茂専務は「環境や安全など、多方面にわたる技術提携に取り組むトヨタとして、業界内外の仲間づくり、ルールづくりが従来以上に必要だと感じている」と提携の重要性を強調しました。
-- NHK NEWS WEB