トランプ大統領はツイッターを通じて、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会に「少なくとも1%の利下げをすべきだ」と追加の利下げを要求しました。先週の株価の急落などアメリカ景気の先行きに懸念が出ていることを受けた発言とみられます。
FRBへの圧力を強めているトランプ大統領は19日、ツイッターへの投稿で「FRBはかなり短い期間のうちに少なくとも1%の利下げを行うべきだ。そうなればアメリカ経済はさらに良くなり、世界経済も速やかに強化される」と述べました。
FRBは先月末、およそ10年半ぶりに、景気を下支えするための利下げに踏み切りましたが、利下げ幅は0.25%だったうえ、パウエル議長が追加の利下げに慎重な姿勢を示したことから、トランプ大統領としては具体的な水準を示して追加の利下げを要求した形です。
アメリカ景気をめぐっては、雇用や消費が順調な一方、米中の貿易摩擦を背景に企業の設備投資や輸出が悪化し始めていて、先週ニューヨーク株式市場ではダウ平均株価が急落しました。
アメリカ国内では、景気が減速すればトランプ大統領の来年の大統領選挙での再選が厳しくなるという見方も伝えられていて、トランプ大統領の景気拡大の維持にこだわる姿勢が強まりそうです。
-- NHK NEWS WEB