わずかな唾液から、がんのリスクを調べられる検査技術を開発したベンチャー企業に、大手の生命保険会社と損害保険会社が出資することになりました。検査を受けた人には保険料を安くする新しい保険商品の開発などを検討する見通しです。
生命保険大手の日本生命と損害保険大手のSOMPOホールディングスは今月中にも、慶応大学の研究所が設立した山形県のベンチャー企業、サリバテックにそれぞれ数億円、出資する方針です。
ベンチャー企業は、わずかな唾液を採取するだけでがんの疑いがあるかどうかを調べることができる検査技術を開発し、各地の医療機関で使われるようになっています。
日本生命とSOMPOホールディングスでは、定期的に検査を受けると保険料が安くなる新しい生命保険や医療保険の開発などを検討する見通しです。
検査でがんを早期に発見できれば契約者のためにもなるうえ、保険会社にとっても保険金の支払いが減って収益の拡大が期待できます。
最近では、健康診断を受けたり運動したりして、病気の予防に取り組んでいる人の保険料を割り引く「健康増進型」の保険が人気で、保険会社も商品開発に力を入れています。
-- NHK NEWS WEB